不動産仲介での売却と不動産買取の違いを徹底解説

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不動産を売る場合、不動産会社に依頼して買主を探す方法(不動産仲介)と、不動産買取業者に買い取ってもらう方法(不動産買取)があります。

不動産仲介と、不動産買取を金額の面で見ると、通常は仲介での不動産売却の方が金額が高くなります。
100%ではありませんが、一般的には不動産買取価格は仲介での売却価格と比べて30%から40%くらい安くなります。

高く売りたいのであれば、仲介での不動産売却をおすすめします。

不動産買取の場合、金額は安くなりますがいくつかのメリットもあります。

どちらが良いのかは、売主の置かれた立場、不動産売却に対する考えによって変わってきます。

この記事では不動産仲介での売却と不動産買取のしくみや違い、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。

不動産仲介のしくみとメリット・デメリット

不動産仲介のしくみと

不動産仲介による売却とは、売主が不動産会社に売却を依頼して、不動産会社が買主を見つけて不動産を売却することです。

不動産の所有者が売主、不動産会社は仲介業務を行い、第三者が買主となります。不動産会社は買主とならず、買主を探したり、契約などの仲介業務を行います。

また、不動産所有者が売る価格が、不動産のユーザーとなる買主が買う価格になります。不動産のユーザーとなる買主が買う価格に不動産会社の利益などは含まれません。そのかわり、売主・買主とも不動産会社に仲介手数料を払う必要があります。

不動産仲介のメリットとデメリット

不動産仲介のメリット

仲介のメリットは、買取と比べて高く売れるということでしょう。

絶対ではありませんが、買取価格は一般的に仲介での売却より30%から40%安くなると言われています。不動産仲介で1,500万円で売れる物件の場合、買取での価格は900万円から1,050万円くらいになるということです。

1,500万円の物件を仲介で売却した場合、仲介手数料が56万1,000円かかります。買取の場合仲介手数料はかかりません。

しかし、仲介手数料を考えても、仲介の方が約400万円から約550万円くらい手取りが多くなります。これくらい価格差があると、これは大きなメリットと言えるでしょう。

不動産仲介のデメリット

仲介の買取と比べた場合のデメリットを挙げてみます。

  • 確実に売れるという保証があるわけではない
  • 時間がかかる可能性がある
  • 契約内容によっては契約不適合責任を負う場合がある
  • 荷物等の片づけを売主がする必要がある
  • 住みながら売る場合、内覧に対応する時間や手間がかかる
  • 売却することを周囲に知られる場合がある

仲介での不動産売却は、買取より高く売れる可能性がありますが、確実にその金額で売れるという保証があるわけではありません。

また、仲介では一般的に売却まで3ヶ月から6ヵ月くらいかかります。もちろん1ヶ月くらいで売れることもありますが、1年以上かかる場合もあります。この辺は売却する不動産がある地域の需要であったり、売却価格によるところが大きいでしょう。

かなり需要が少ない地域だとなかなか売れません。そんな状況であればそもそも不動産買取業者も買わない可能性がありますが。また、価格が地域の相場よりかなり高いとなると、こちらもなかかな売れない可能性があります。

仲介での売却の場合、契約内容によっては売主が契約不適合責任を負う可能性があります。契約不適合責任とは、売却した不動産に問題があった場合、売主が買主に対して負う責任のことです。

仲介で売る場合、契約不適合責任に関しては、物件の築年数や金額、売主と買主の意向などにより内容が決まります。現実的には全免責または一部免責や期限の制限の特約をつけて売る場合が多いので、明らかなデメリットであるとは言えないかもしれません。売主が不動産業者などの事業者である場合は、全て免責での契約は法律上できません。

仲介での売却の場合、基本的に荷物は引渡しまでに売主が片付ける必要があります。もちろん売主・買主の合意のもと、荷物はそのままで引き渡すという契約もできますが、一般的には売主が引渡しまでに片付けるという条件で契約する場合が多いでしょう。

ただ、片付けと言っても通常の一戸建てなら40万円くらいで業者が全部片付けてくれます。もちろん荷物の量や内容にもよるので、もっとかかる場合もあります。

仮に70万円くらいかかったとしても、仲介と買取の差が200万円以上あれば、仲介手数料を考えても、仲介での売却の方が金銭的にはメリットがあります。手間といっても、業者に見積もりとって、発注するくらいです。業者は不動産会社が紹介してくれると思います。

住みながらの売却の場合、購入希望者の内覧に対応する必要があります。案内は不動産会社が行いますが、家を片付けたり、準備をする手間がかかることや、立ち会う場合は時間をとる必要があります。なかなか売れない場合は、何度も内覧の対応をすることになります。

また、周囲に知られずに売却したい場合、仲介での売却の場合、難しい場合があります。看板は付けないこともできますが、通常はホームページ等で物件情報を公開しますので、見つかる可能性はあります。物件情報を公開せずに売却することもできますが、場合によっては時間がかかったり、なかなか売れない可能性があります。

また、不動産会社が案内するときに、近所の方に見られてわかる場合もあります。実際に案内中、近くに住んでいる方に声をかけられたり雑談することはよくあります。

不動産買取のしくみとメリット・デメリット

不動産買取のしくみと

不動産買取とは、不動産買取再販業者が売主から直接不動産を買い取ることです。不動産の所有者が売主、買取再販業者(不動産業者)買主となります。

不動産を買い取った買取再販業者は、リフォームや問題点の改善など、不動産の価値を向上させてから、一般の買主に販売します。

不動産のユーザーとなる買主が買う価格は、元々の売主が売った価格(買取再販業者が買い取った価格)にリフォームやいろいろな経費、そして買取再販業者の利益を乗せた価格になります。

不動産買取のメリットとデメリット

不動産買取のメリット

不動産買取のメリットを挙げます。

  • 価格交渉がまとまればすぐに買い取ってもらえる
  • 荷物の片づけをしなくてもそのままで買い取ってもらえる
  • 内覧等の対応が不要
  • 周囲にばれずに売れる
  • いつ現金化できるというのが明確なので計画が立てやすい
  • 仲介手数料がかからない
  • 契約不適合責任を負わなくてよい

買取再販業者は売主との価格交渉がまとまれば、基本的にすぐ買い取ってくれます。例えば査定して、価格がきまれば、その月に契約、決済引渡、代金の支払をする場合もあります。

仲介の方が高く売れる可能性が一般的に高いというのは事実ですが、確実に売れるという保証があるわけでもなく、また時間がかかる場合も多いと思います。

すぐに、確実に買い取ってくれるというのは人によってはメリットだと思います。例えば1,500万円で売れそうな不動産の場合、1,050万円なら今月契約してお金を払うと言われた場合どうでしょうか。仲介で1,500万円で売れた場合、手取りは仲介手数料と片付け費用を引いて1,400万円くらいが手元に残りそうです。

350万円の違いは大きいですが、確実に、場合によってはその月に1,050万円払ってくれて売却も完了するというのは、魅力的に見える人もいるでしょう。

買取再販業者は荷物もそのままで買い取る場合が多いので、手間もかかりません。まあ、実際に片付けると言っても通常は50万円前後で、業者に発注するだけですが、それでも多少の手間を省けます。

内覧等の対応も不要ですし、買取再販業者が査定するくらいなので周囲にばれる可能性も少ないでしょう。

仲介手数料もかかりません。その分買取価格が安いので、トータルで見ると金銭的なメリットとは言えないでしょうが。

また、契約不適合責任免責で買い取ってくれることが多いと思います。例えば売却後、家に何か問題があった場合、後で損害賠償などを請求されないということです。

契約不適合責任免責について、買取のメリットとしてよく挙げられていますが、よく考える点もあります。免責とはいえ、知っている問題点や不具合等を告げなかった場合、あとで損害賠償等を請求される可能性はあります。

また、買取再販業者ではなく一般の方に売る場合でも、売主が事業者ではない一般の方の場合、契約不適合責任を免責する場合は多くあります。したがって、必ずしもメリットであるとは言えません。

不動産買取のデメリット

買取価格が仲介での販売より安くなることがデメリットです。ほとんどこれですね。どれくらい安くなるかはケースバイケースですが。

また、普通の買取再販業者は基本的にリフォームして売れそうな物件しか買いません。極端に需要が少ない地域や、がけが近いとか立地に問題があったりしたらたぶん買い取らないでしょう。

なかにはどんな不動産でも買い取るという買取業者もネット等で見ますが、買っても極端に安い金額になると思います。

まとめとどちらを選ぶべきかの判断基準

仲介と買取のしくみやメリット・デメリットについて解説しました。

どちらが良いと思いますか?

どちらが良いかは、あなたの考えや状況によって変わってくるでしょう。

不動産会社としてもどちらが良いとは言えません。

あなたの状況次第ですね、というのが正直な答えになります。

高く売りたいのか、すぐに確実に売りたいのか、この辺が判断基準になるんじゃないでしょうか。

仲介と買取どちらにも査定してもらって金額で決めるというのもありだと思います。

そんなに違うなら仲介で売り出して様子を見てみようとか、50万円とか100万円の違いなら確実にすぐ買い取ってほしいとか、いろいろと判断できるかもしれません。

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