不動産の購入は多くの方にとって初めての経験です。そのため、不動産取引に不安を感じたり、次に何をやればいいのか手順がわからず、精神的な負担が大きくなったり、余分な時間や労力を使ってしまう場合があります。
こうしたことを防ぐために、まず不動産購入の流れを理解することが大切です。流れを理解することで、最初に何をするべきか、次にどんな手続きをするのかわかるので、しっかりした準備ができ、心にゆとりもできます。
このページでは不動産購入の流れや、まず何からはじめるのかなどをお伝えします。そして、不動産取引の疑問解消や、スムーズな手続きのご参考にしていただければと思います。
STEP 1 どこに相談するか?
まずはじめに思いつくのは、インターネット等を使った物件検索ではないでしょうか。もちろんそれも大切なことですが、もっと重要なことがあります。
それは不動産会社を選ぶことです。「どの物件(不動産)を買うか」よりも、「どの不動産会社で買うか」の方が、お客様にとって大切なことなのです。
物件情報はほとんど、不動産の業者間ネットワーク、レインズ(REINS:指定流通機構)に登録されています。そしてレインズに登録されている物件は、基本的にどの不動産会社からでも購入できます。(アットホームやSUUMOの物件はレインズの一部というイメージです。)
不動産の購入で「失敗してしまった・・」、「なんで買ってしまったんだ・・」となるのは多くの場合、調査不足や説明不足が原因です。
お客様のご希望や考えをしっかり聞き、お客様がその物件を買っていいのかを調査し、プロとしてアドバイスするのが不動産会社の役割です。時には物件の購入をやめるようアドバイスすることも必要です。
しっかり調査を行い、物件の良い部分も悪い部分も正直に伝える、信頼できる不動産会社で購入することが、お客様にとって最も大切なことです。
STEP 2 購入のご相談
まず、お客様の購入希望エリア、物件種別(戸建て、マンション、土地)、広さ、ご予算、入居希望時期、こだわりなどをできるだけ詳しくお伝えください。
お客様のお話をもとに、エリアの情報やプロとしての知識を加え、ご希望の条件を整理していきます。
STEP 3 資金計画
不動産の購入にかかるお金には、様々なものがあります。まずは、購入を検討する不動産に実際どれくらいのお金がかかるかを正しくはあくする必要があります。
購入にかかるお金
- 不動産の購入代金
- 印紙代
- 仲介手数料
- 住宅ローン関係費用
- 登記費用
- 各種清算金
- 固定資産税等清算金
- 火災保険料
ファイナンシャルプランニング
ファイナンシャルプラン(資金計画)をつくりましょう。購入時に必要な費用をはあくするのはもちろんですが、購入後にかかる費用(住宅ローン、税金、保険料、メンテナンス費等)、そして家(不動産)以外に今後必要なお金もはあくして、長期的なファイナンシャルプランをたてましょう。
「住宅資金」、「教育資金」、「老後資金」は三大資金とよばれ、人生で最もお金が必要となります。住宅ローンを無理なく返済し、教育資金をきちんと確保して、その上で老後資金がしっかり残っているのかを確認することが大切です。
不動産を購入するときの費用やローンの返済だけでなく、人生の三大資金をきちんと確保できる、30年、40年先まで考えた資金計画を行うことが、本当の意味で不動産の購入を成功させるカギです。
STEP 4 物件紹介・見学
ご希望の条件をもとに物件をご紹介し、内容の説明を行います。気になる物件があれば、積極的に出かけて見学しましょう。経験豊富なスタッフがご案内いたします。
物件を見学することで、資料だけではわからない周辺の環境や物件の雰囲気を感じることができます。また、土地や建物をじっくりと見て、気になるところがあれば何でも質問しましょう。
物件見学のポイント
建物
- 建物の外壁・屋根の状況
- 内装の状態
- 水まわり(キッチン・洗面・トイレ)
- お持ちの家具や購入予定の家具等が入るかどうか寸法を確認
- コンセントの位置など、家電(冷蔵庫・洗濯機・テレビ)が置けるか
- リフォームの検討。リフォームでできること、できないことを担当者に確認する
敷地・周辺環境
- 庭等の状態、今後の手入れ
- 駐車場にお持ちの車は入るか
- 周辺道路。運転は大丈夫か。
- 通勤、通学の道路の状況
- 天気別、時間帯別、平日と休日の雰囲気や環境
- 駅、バス停までの距離や道筋、環境
- 周辺にどんな施設があるか
STEP 5 購入申込
購入の意思が固まれば、申し込みを書面で行います。これは「購入申込書」または、「買付証明書」と呼ばれ、購入の正式な意思表示を行うためのものです。
購入申込書には購入希望金額、代金の支払い方法や時期、ロー利用の有無、契約希望日と引渡希望日などを記入します。不動産会社はこの購入申込書を売主様に提出し、売主様は内容に合意すれば「売渡承諾書」を発行します。
STEP 6 売買契約締結
売主様と売買条件で合意すれば、次は売買契約の締結に進みます。また、一般的にこのタイミングで、不動産業者と不動産購入に関する媒介契約を締結します。
これは、正式に物件購入の仲介業務を不動産会社に依頼するための契約です。
重要事項説明
買主様は売買契約締結の前に重要事項説明を受けます。不動産会社の宅地建物取引士が免許を提示したうえで、書面を交付し、不動産に関する重要事項の説明を行います。
売買契約
売買契約書には、物件の所在、面積、売買代金、引渡日、その他合意した条件、特約などが明記されます。また、契約当事者双方の権利や義務を定めています。
内容をしっかり確認し、問題がなければ署名・捺印を行います。そして売買代金に応じた金額の印紙を貼り付けて消印をします。売買契約書は2通作成され、買主様と売主様に交付されます。大切に保管しましょう。
契約書への署名・捺印後、買主様は売主様に手付金を支払います。手付金は、売買金額の5%から10%が目安です。また、仲介手数料の半額をこの時に支払う場合があります。(媒介契約による)
STEP 7 住宅ローン手続き
売買契約締結後、すみやかに住宅ローンの手続きに入ります。住宅ローンの審査書類提出期限や、ローン特約が有効な期限などが売買契約書に定められているので、遅れないように手続きを進めましょう。
住宅ローンは通常、仮審査、本審査、融資実行の順で行われます。仮審査は契約前に済ませておいた方が手続きがスムーズに進みます。
通常ローンの本審査は2週間前後で完了します。ローンの承認が得られたら、金融機関と金銭消費貸借契約を結び、詳細な借入条件を決定します。
STEP 8 残代金決済・引渡し
住宅ローンの承認がおりれば、いよいよ残代金決済と引渡しです。
まずは日程の調整です。準備にかかる時間や、買主様・売主様のご都合を考えて、不動産会社が調整を行います。
支払いの準備
売買代金から手付金を引いた残代金、仲介手数料、登記費用、固定資産税等清算金など、支払いの準備を行います。全て住宅ローンでまかなうのか、一部自己資金を使うのかなどを確認し、自己資金を使う場合は決済に使う口座にお金を移動させておきます。
通常、こうしたことは契約前の資金計画で決めているので、再度確認を行い手続きを実行していきます。
登記等の準備
住民票や委任状など、不動産会社や司法書士の案内をもとに、必要な書類の準備や手続きを進めます。また、必要な場合は、住民票の移動手続き、引越し会社の手配なども行います。
引渡し前の現地確認
物件状況等報告書、設備表をもとに現地で状況、付帯物等を確認します。また、境界の確認も行います。
残代金決済と引渡し
全ての準備が整ったら、不動産会社が調整した日に、残代金決済と引渡しを行います。通常はローンを利用する金融機関で行います。平日の午前中に行うことが多く、所要時間は1時間程度です。
当日は、買主様、売主様、不動産会社、司法書士が立ち会います。司法書士による登記申請の準備ができたら、残代金を支払い、固定資産税・管理費等負担金の精算を行います。
売主様より建物の鍵や、建築図面、付帯設備の説明書など、関係書類を受け取ります。最後に不動産仲介手数料、登記費用などの諸費用の支払いを行い、取引は完了です。
安心して必要な手続きができるよう、取引完了後もしっかりとサポートをさせていただきます。
不動産購入のご相談は、電話またはお問い合わせからお気軽にどうぞ!
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